腕時計

時計が動かなくなった。壊れた？

ずいぶん長く共にした時計だった。

以前にも動かなくなったので、だめでもともとと思って

修理に出したら、「ずいぶん古い時計ですね。でも、

とてもきれいに使っていらっしゃる」と

時計屋さんに言われた。

もしかしたら、新しいものを買うより修理代の方が

かかるかもしれないとも言われたけれど、それでも

いいと思って見てもらった。

それだけ思い入れのあった時計だったのだ。

「また、修理に出そうかなぁ」と言ったら、

「もう寿命でしょう」と家のものに言われた。

そうか・・・・。そうか。でもなぁ・・・・。

とりあえず、もう１つの時計に新しく電池を入れてもらったけど、

その店で新しい時計を見る。

ふ～ん、あぁ、これ素敵だなぁなんて見ていたら

ケータイが鳴った。

そうそう、きょうは父の命日でお供物を買いに来たんだっけ。

途中で母と待ち合わせして、一緒に帰った。

その時計は、卒業祝いに父が買ってくれたものだった。