伯母から宅配便が届いた。

きのうのうちに、「少ないけど送ったから」と電話で

言っていたが、もう伯父も亡くなったのに、

伯母が一人で荷造りしたと思うと、さぞ大変だっただろう。

わざわざスーパーで買ってきたのか、とうもろこしや大根まで
入っていた。

そしてなにより、伯父が生前やっていた家庭菜園で採れた

ミニトマトがタッパーに詰められていた。

伯父は6月に他界した。

その後、伯母がその小さな菜園を引き継いで丹精したのか、こうして

赤くなったミニトマト。

伯父が亡くなった時は、まだ実をつけてなかったのだろうか。

手にとると胸が熱くなった。

かじると、甘くて申し分ないのに涙が出そうになった。

「これって、天国からの贈り物だよね」
私は言った。

「そうだね、そう思うと・・・ね・・・」
母もことばが続かなかった。

人は亡くなった後、生きている人たちにもう二度と

なにかをしてあげることはできないけれど、こういう

贈り物ができることを教えられた。

伯父の姿かたちはなくなったけれど、今もなお

私たちの中で確実に生きている。





コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索