お彼岸の暴風

2010年3月20日 日常
お彼岸なので、父のお墓参りに横浜へ。

出かける前から強い風が吹いていたけど、墓地に着いたらすんごい風。

車の中にいても、その風で車が揺れているのを感じるほどだ。

大きな木々がしなり、ゴーゴーと風の吹く音がする。

「どどど~どどど~」と宮沢賢治が「風の又三郎」の中で表現した

ことばを思い出す。

ふだん聞くことのない風の音は、ちょっと恐ろしくもある。

髪の毛はめちゃくちゃにかき乱され、女の人の帽子が飛ばされていった。

春のお彼岸に来ると、うぐいすの鳴き声がするのだけど、

あまりの風にうぐいすも、小さな体で枝にしがみついているのか、

鳴き声も聞こえなかった。

こういう日は、鳥たちはどうやって耐えているのだろう。

昼食をすませてから、再び父の墓前に行ったら、いつもなら

まだ燃え尽きていないお線香が、跡形もなくなっていた。

風で灰も飛んでいったのだろう。

「じゃ、おとうさん、また来るね」と言って出発。

風は強かったが、あたたかくていい陽気だった。

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