200円おじさん

2009年12月26日 日常
きのう某駅で電車を待っていた。

おじさんが近づいてきて、「あのぅ、上野まで行きたいんだけど、

200円足りないからもらえないかねぇ」と笑顔で言う。


私は最初、「上野まで行くにはこの電車でいいんですか?」みたいなことを

聞かれたのかと思い、笑顔で振り返った。

は?200円くれ?

あ~~~、こういう人いるって聞いたけど、どうしよ・・・。

200円、200円・・・、う~ん、たぶんこのおじさんは上野まで

行きたいわけではないんだろうと解釈。

「駅員さんに言えば貸してくれるかもしれません、すみません」と
答えた。

するとおじさんは、「そうかだめかぁ・・・」と去っていった。

そして、私から少し離れた所に立っていた30代の男性に同じことを
言っていた。

どう答えるのかと耳をすませていると、その人は

「小銭を持ってないんで・・・」と言っていたようだった。

おじさんはゆっくりと歩くと、反対側のホームにいる人に近づいていったが、

私は電車に乗り込んだので、その後どうしたのかはわからない。

200円を貸さなかった、いやあげなかった私はケチか?

あの場合どうしたらよかったのか、などと電車に乗っているあいだ

なんだか、気が重かった。

でも、そもそもあのおじさんはなんでホームにいるのか?

ホームにいるということは、スイカか切符で入ってきたということでしょう。

改札の前で言われたら、話もわかるが・・・。

新宿駅で降りると、いつもよりすさまじい雑踏が渦巻いていた。

クリスマスだからだろうか。その激しい勢いの渦に飲み込まれないように

丸の内線に向かって歩くうちに、200円の話はかき消されたのだけれど。

夜、母と弟にその話をすると、母は「200円だものあげればよかったじゃ
ない」と強く言う。

「えぇっ!!あげるんだー、おかあさん!」

意外な答えに私は驚いた。

弟は「おれだったら、絶対やらない。上野までなんてうそだろう。

酒だよ酒。簡単にお金をあげるのは、その人のためにならないよ」と言う。

ふ~~ん・・・・、どうなんだろうねぇ・・・・。

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