東北の伯母から宅配便が届いた。

きのう電話で「いつもの送ったから」と電話があった。

「お菓子、送ったって」

「だ〜から言ったじゃん。『もうおとうさんがいなくなったから、

誰もお菓子食べないからいらない』って断っておきなよって」

「まだいいと思ったのよぉ・・・」

母は、しまったという顔をしている。

伯母は年に数回、母の郷里の駄菓子やようかんなど送ってきてくれる。

でも、駄菓子もようかんも甘すぎて、父しか食べなかった。

去年も送ってきてくれたけど、父がいなかったのでそのまま残って

いる物もある。

もらったものを捨てるのは申し訳ないから、早めに断ったほうがいい

と母と話していたのだ。

箱をあけると、いつもと同じ物が入っていた。

うちの家族が4人だった頃と同じだった。

駄菓子、南部せんべい、ようかん、アップルパイ、くるみパン、そば

りんご。

宅配便も、親戚もなにひとつ変わってないのに、父だけがいない。

「おとうさん、いつものお菓子伯母ちゃんが送ってきてくれたから、

食べてね」

そう言って、お供えした。

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