徒労に終わる

2004年7月2日
いつも父は、1泊2日の入院を終えると、午後2時頃帰ってくる。

しかし、きょうは4時になっても帰ってこない。

なんかあれば電話をしてくるだろうと、私はのんびりしていたが、
母は病院に行って見てくると言い出した。

ふ〜ん・・・。

母は何かと怒鳴られてばかりいる毎日なのに、父の身を案ずるなんて。

父は家族のことなど心配したことがないじゃないか。

「帰りに図書館に寄ってんじゃないの?」
私はそっけなく言う。

「あとで文句言われたくないのよ。『迎えにも来ないなんて』、とか
なんとか・・・」

あぁ、そういうこと。それなら、わかる。

いいよ、私が行って見てくるからと、強い西日を浴びながら自転車を
こぐ。

案の定、病室の名札ははずされて、誰もいなかった。

帰りに図書館に寄ってみる。

誰かとお茶でも飲んでるんじゃないだろうかと思いつつ、図書館横の
喫茶店をちらっと見たが、中までは見えない。

帰ってきたら、母が「ごめん。今、おとうさん帰ってきた」
と私を出迎えた。

見舞いに来た友人と図書館の喫茶店にいたんだそうだ。

やっぱりね・・・・。

        ********

きのうの同じ、カラッとして湿度の少ない心地いい風が吹く。

朝晩は、半そでじゃ肌寒い。

夏休み、毎年行っていた東北の母の実家を思い出す。

日中は暑いけど、朝と晩は過ごしやすかった。

遠い遠いあの日。

もう戻れないあの日々。

夏休みは、いつだって「特別」だった。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索