何日前だったかな、泣いた。いっぱい泣いた。

食事をしながら、ちっともよくならない体調の悪さを嘆いていた時に、
ちび太がテーブルの上に乗ってきて私のおかずに鼻をつけかかった。

「もう〜〜。ちび太ったら〜」

と言ったら、急に悲しくなって泣いてしまった。

体の調子は悪いし、薬は合わないし、おとうさんはあんなだし・・・。
と、声をあげてこどものように泣き出した。

「ほらほら、だめでしょ」

母に追い立てられて、テーブルの上から降りたちび太は、何かいつもとは違うと思ったようだ。

戸惑ったように私と母を交互に見たり、ふたりの間を行ったり来たりしている。

「ちび太〜、いつも強いおねえさんが泣いてるよ。困ったねぇ・・・」

『え?おかずのにおいをかいだだけなのに、そんなに悪いことをしたんですかい?ぼく』

何を思ったのか、ちび太が、こともあろうに私のひざに手をかけてきた。

うつむいて泣いている私の顔をのぞきこんだりもする。

顔も近づけてきて、大きな目で私を見つめる。

「あら、めずらしい」母は笑う。

構わず泣き続ける私。

『なんか、目からこぼれてるし、鼻ばかりかんで、おねーさん、ティッシュを捨てに行かないから、だんだんティッシュがボールのように大きくなっていくし・・・。
うん、いつものおねーさんじゃない』

「ちび太、おねえさんは体の具合が悪いんだって。あんたの命を助けたおねえさんだよ。よくなるように祈ってあげてねぇ」

母の足元に来たちび太の頭を撫でながら、母は言う。

ちび太は、家の中を所在なげにうろうろしている。

『よくわからないよ〜だ。ふふ〜ん』ってな感じ。

少しして「ねぇねぇ、見て見て」母が言うので、泣くのをやめていすに座っているちび太を見た。

手足をきちんとそろえて、目を閉じている。猫の毎度のポーズ。

「なんか祈ってるように見えない?」と母。

微動だにしない。

ふふふ。。。

祈ってるのかどうかわからないが、それを見て笑ってしまった。

食事はすんだし、寝てるだけでしょう。

犬だったら、飼い主の事を案じたりするなんて考えられそうだけど、
しょせん猫だし・・・。

ちび太は私の事をねずみか、猫の友達くらいにしか思ってないしね。

でも、さっきひざの上に手をかけてきた事は、ほんとに珍しいことだったので、それを思い出すと笑ってしまうのだった。

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きょうは、すごい雨と風でしたね。皆さんのほうは大丈夫でしたか?

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