手巻きじゃよ、手巻き
2004年4月14日久しぶりに母と父を見舞いに行った。
父は病室で絵を描いていた。
穏やかな風景画だった。
まだ途中だと父は言ったが、やわらかな色彩に何かほっとするものを感じた。
私は、父の絵にはまったく興味がなかった。
父が最初の頃、小さな賞をとったと聞いた時も「ふ〜ん」と答えただけで、父のいないところで母に「誰でも取れるんでしょ」と皮肉った。
その作品を見に行こうと母に誘われた時も、「めんどくさいなー」と言いながら、だらだらとついて行き、父の絵の名前だけ確認して、ほかの人の絵をたっぷりほめて帰ってきた。
「こうして打ち込むものがあってよかったよ」
そういう父の顔色はとてもよかった。
私はここのところ、まったくもって体調がすぐれず落ち込んでいたので、父が元気でいたことは、少し励みになった。
***************
雨の中、時計屋さんに壊れた時計を持って行った。
古いので、メーカーに出して分解掃除をしてみるが、だめな場合もあると言われた。
だいたい8千円から1万円かかるという。
う〜む、ち〜と予想していたより高い。
しかし、「お願いします」と言った。
古くても、私にとってはなくてはならない物。
修理に出してそれでダメなら、あきらめるしかない。
しかし、時計は手巻きに限る、と私は思っている。
平井堅の「大きな古時計」だって、手巻きじゃろが。
あれが電池だったら、歌の中のじいさんは、まだ生きてるぞ、きっと。
手でね、命を吹き込んでやるのよ。
ジーコジーコってね。
それが「愛」ってものよ!
父は病室で絵を描いていた。
穏やかな風景画だった。
まだ途中だと父は言ったが、やわらかな色彩に何かほっとするものを感じた。
私は、父の絵にはまったく興味がなかった。
父が最初の頃、小さな賞をとったと聞いた時も「ふ〜ん」と答えただけで、父のいないところで母に「誰でも取れるんでしょ」と皮肉った。
その作品を見に行こうと母に誘われた時も、「めんどくさいなー」と言いながら、だらだらとついて行き、父の絵の名前だけ確認して、ほかの人の絵をたっぷりほめて帰ってきた。
「こうして打ち込むものがあってよかったよ」
そういう父の顔色はとてもよかった。
私はここのところ、まったくもって体調がすぐれず落ち込んでいたので、父が元気でいたことは、少し励みになった。
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雨の中、時計屋さんに壊れた時計を持って行った。
古いので、メーカーに出して分解掃除をしてみるが、だめな場合もあると言われた。
だいたい8千円から1万円かかるという。
う〜む、ち〜と予想していたより高い。
しかし、「お願いします」と言った。
古くても、私にとってはなくてはならない物。
修理に出してそれでダメなら、あきらめるしかない。
しかし、時計は手巻きに限る、と私は思っている。
平井堅の「大きな古時計」だって、手巻きじゃろが。
あれが電池だったら、歌の中のじいさんは、まだ生きてるぞ、きっと。
手でね、命を吹き込んでやるのよ。
ジーコジーコってね。
それが「愛」ってものよ!
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