あたたかい部屋
2003年12月1日今朝、きのうの日記を書いてる時に、下から父が上がってきて母のいる部屋を音を立てて開けたと思ったら「だめだ。入院するかもしれない。用意してくれ」と言った。
隣の部屋にいた私は一瞬、ドキッとしたが「またかぁ・・・」と思った。
その後、父がトイレに入った音を聞き、母がテレビを消して下の部屋に行くようすが
感じとれた。
それでも、私は母に詳しい状況を聞くために下に行こうとはせず、パソコンに向かっていた。
なんとなく、父のようすが部屋にいても伝わってきたからかもしれない。
それに、父は今、病気加療中で週に2日は入院をするということを繰り返していたから、その延長みたいなものと勝手に解釈していた。
何事にも緊張しやすい私なのに、この時は自分でも不思議なくらい冷静だった。
だが、ようすが変だ。もしかしたら、救急車で行くのかもしれない。
急いで出かける準備をしだしたところ、
母が、「タクシーを呼んできてもらうかもしれないから・・・・」と言ってきた。
その言葉に、体がこわばった。
廊下に出ると、父がトイレでうなっていた。
「どうするの?」
「今の状態じゃ、車に乗れないって言うから・・」
「そう・・・」
しゃがんだまま、ちび太をじゃれさせていた私はつぶやくように答えたが、心臓はバクバク音を立てていた。
昼。
お腹がすいていたが、一方で胃が重たい感じがする。
ちび太にえさを与える時だけ、いつもの私の声だったように思う。
エアコンがついているのに体が冷えて、私までトイレに何回も行く。
それを母に言うと、「私も」と言った。
「なんか温かい物でも食べればいいんだろうけどね」
そう言って、冷蔵庫を覗いたが目は中を見ていない。
寒い、と感じてすぐ扉を閉めた。
外は朝からずっと大粒の雨が降っている。
父のトイレに行く回数が減ってきた。
「だいぶ、落ち着いてきたって・・・」
母は強い。
父がトイレで激痛と戦っている間、母は、トイレの近くで「ここにいますからね」と何回も言っていた。
朝の8時半から3時くらいまで、父はかなり参っていたようだった。
結局、父は明日、入院することになった。
その後、ほっとしたのか眠くなってきた。
母はおもちを、私はさつまいもとスティックパンをボソボソ食べた。
な〜んか、ふたりとも貧しい食事だねと、笑った。
夕食の支度が面倒だ。
レトルトカレーでもいいよねぇと母に言ったら、弟がちゃんとしたものじゃないと嫌がるから作るというので、ふたりで作った。
キッチンから温かい湯気がのぼる。
フライを揚げる油の音。
ほうれん草を茹でる湯に塩を入れると、シュン!と湯が飛んだ。
電子レンジがピーと鳴る。
ガス釜の蓋がパカパカ揺れる。
キッチンが温かいって、幸せだなっと思った。
リビングで、父が椅子にもたれながらニュースを見ていた。
その横で、ちび太が毛づくろいをしている。
いつの間にか、部屋が暑いと感じるほど、暖かくなっていた。
隣の部屋にいた私は一瞬、ドキッとしたが「またかぁ・・・」と思った。
その後、父がトイレに入った音を聞き、母がテレビを消して下の部屋に行くようすが
感じとれた。
それでも、私は母に詳しい状況を聞くために下に行こうとはせず、パソコンに向かっていた。
なんとなく、父のようすが部屋にいても伝わってきたからかもしれない。
それに、父は今、病気加療中で週に2日は入院をするということを繰り返していたから、その延長みたいなものと勝手に解釈していた。
何事にも緊張しやすい私なのに、この時は自分でも不思議なくらい冷静だった。
だが、ようすが変だ。もしかしたら、救急車で行くのかもしれない。
急いで出かける準備をしだしたところ、
母が、「タクシーを呼んできてもらうかもしれないから・・・・」と言ってきた。
その言葉に、体がこわばった。
廊下に出ると、父がトイレでうなっていた。
「どうするの?」
「今の状態じゃ、車に乗れないって言うから・・」
「そう・・・」
しゃがんだまま、ちび太をじゃれさせていた私はつぶやくように答えたが、心臓はバクバク音を立てていた。
昼。
お腹がすいていたが、一方で胃が重たい感じがする。
ちび太にえさを与える時だけ、いつもの私の声だったように思う。
エアコンがついているのに体が冷えて、私までトイレに何回も行く。
それを母に言うと、「私も」と言った。
「なんか温かい物でも食べればいいんだろうけどね」
そう言って、冷蔵庫を覗いたが目は中を見ていない。
寒い、と感じてすぐ扉を閉めた。
外は朝からずっと大粒の雨が降っている。
父のトイレに行く回数が減ってきた。
「だいぶ、落ち着いてきたって・・・」
母は強い。
父がトイレで激痛と戦っている間、母は、トイレの近くで「ここにいますからね」と何回も言っていた。
朝の8時半から3時くらいまで、父はかなり参っていたようだった。
結局、父は明日、入院することになった。
その後、ほっとしたのか眠くなってきた。
母はおもちを、私はさつまいもとスティックパンをボソボソ食べた。
な〜んか、ふたりとも貧しい食事だねと、笑った。
夕食の支度が面倒だ。
レトルトカレーでもいいよねぇと母に言ったら、弟がちゃんとしたものじゃないと嫌がるから作るというので、ふたりで作った。
キッチンから温かい湯気がのぼる。
フライを揚げる油の音。
ほうれん草を茹でる湯に塩を入れると、シュン!と湯が飛んだ。
電子レンジがピーと鳴る。
ガス釜の蓋がパカパカ揺れる。
キッチンが温かいって、幸せだなっと思った。
リビングで、父が椅子にもたれながらニュースを見ていた。
その横で、ちび太が毛づくろいをしている。
いつの間にか、部屋が暑いと感じるほど、暖かくなっていた。
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